木下記念事業団の給付型奨学金
対象者
指定された大学の2年生以上の学部生、修士課程と博士課程の学生
※修士課程の学生は博士課程に進学予定の者のみ
日本国籍をもつもの
学部生は2025年4月時点で25歳未満で未婚、博士課程生は30歳未満
健康で、成績優秀だが経済的に苦しいもの
所得制限
保護者の資産総額が2千万円以下(自宅としての不動産を除く)
保護者の年収について、給与収入なら700万円以下、事業所得なら490万円以下
併用
給付型奨学金との併用不可(日本学生支援機構のものも含む)
授業料減免制度との併用は可
提出書類
申請書、推薦書、調書、成績証明書、個人情報にかんする同意書、健康診断書、所得の証明書、住民票、感想文
奨学金の金額と期間
学部生:年額60万円を卒業までの最短期間
修士課程:年額120万円を1年間
博士課程:年額300万円を1年間
応募の方法と期間
大学を通して応募します。大学への応募期限は大学によって異なりますが、2025年4月が多いようです。
提出課題
感想文あり。公式サイトの「トップページ」、「理事長あいさつ」、「設立趣旨」を読んだ感想を1000字程度で。A4の横書き。大学名と氏名。
よって、まずはトップページなどを読む必要があります。以下に、公式サイトから引用します。しっかり理解しましょう。
●トップページ
「財団法人木下記念事業団は、昭和50(1975)年にマルイトグループの創業40周年記念事業として、グループの創業者、故木下政雄初代理事長の資産を元に、次代を担う学生に対する修学援助を目的に設立されました。
事業団は創立以来一貫して学生に対する修学援助事業を推進し、奨学資金の給付事業と学生寮の設置運営事業により、経済的に修学に困難があると認められる学生の援助を続けてきました。
平成20(2008)年12月に公益法人改革に関する法律が施行されましたが、木下記念事業団は公益法人たる実質を備えた法人と認められ、平成23(2011)年12月27日に、内閣総理大臣より公益認定書が交付されました。これを受け、翌平成24(2012)年1月5日に旧財団法人の解散と新公益財団法人の設立登記を行い、「公益財団法人木下記念事業団」となりました。
創立以来、奨学資金の支給人員は延べ約7,520人となり、寮生も延べ約2,510人となりました。
事業団は平成27(2015)年に創立40周年を迎えましたが、この機会に事業を見直し、従来からの学生に対する修学援助に加え、平成30(2018)年度から大学等における学術研究活動に対する助成事業も行っています」
●理事長の挨拶
「事業団は、神戸が発祥の地であるマルイトグループの創業40周年の記念事業として、昭和50(1975)年に、グループの創業者、故木下政雄初代理事長の資産を元に設立されました。
設立の趣意は、創立者の文章の中で読み取って頂ければ幸いですが、少年時代の木下政雄が学業の完遂を心に抱きながら実現しなかった自己の過去を顧みて、学資不足に悩む学生にその学資の一端を援助したいという願いが常に念頭から去らず、マルイトグループが創業40周年を迎えるに際し、記念事業として、私財とマルイト株式会社の利益金の中から基金3億円を拠出し、向学心に燃えながらも学資不足に悩む学生に学資の一部を援助することを目的に、昭和50(1975)年10月31日、財団法人木下記念事業団を設立しました。
事業団は学生に対し、昭和51(1976)年から返済不要の奨学資金の給付を、そして昭和61(1986)年からは寮費が無償の学生寮の提供を行なっています。
平成21(2009)年には、事業団30周年の記念事業として、神戸市中央区元町に、寮室144室を擁する事業団の5つめの学生寮、神戸学生会館を建設しました。
平成20(2008)年12月に施行された公益法人改革に関する法律を受け、事業団は平成24(2012)年1月に国の認定を受けた新たな公益財団法人となりました。
平成30(2018)年からは、大学等における若手研究者の学術研究活動に対する助成事業も行っています。
事業団は令和7(2025)年に創立50周年を迎えますが、これを機に、事業の見直しを行い、「大学院生に対する奨学資金給付事業の再開」と「学術研究活動助成事業の拡大実施」を行っていくこととしました。
事業内容は時代の求めに応じ若干の軌道修正を行ってきましたが、創立者の「向学心に燃えながらも学資不足に悩む学生への修学援助」という意思を継承するとともに、日本の国力の向上のため、大学等における若手研究者の学術研究活動に対する助成事業も規模を拡大して行って参りたいと考えています
事業団の歩み
昭和50(1975)年 10月31日木下政雄(マルイト株式会社代表取締役社長)が、学資不足に悩む苦学生のために、私財を拠出し、学資の一端を援助することを目的とする財団法人木下記念事業団を、兵庫県教育委員会の許可を受けて設立、理事長に就任する。
昭和51(1976)年 4月兵庫県下4大学から各大学5名、合計20名の学生を奨学生として採用し、奨学資金給付制度を開始(大学第一次指定)
奨学資金給付額 学部生30万円・大学院生42万円
昭和52(1977)年 4月兵庫県下4高等学校から各校2名、合計8名の生徒を、前年に予約奨学生として採用し、志望大学入学後、奨学資金の給付を行う予約奨学生制度を開始(予約校第一次指定)
昭和56(1981)年 4月予約奨学生指定高校の拡大指定(予約校第二次指定)
奨学資金給付額の変更 学部生36万円・大学院博士前期課程48万円・博士後期課程60万円
昭和58(1983)年 4月予約奨学生指定高校の拡大指定(予約校第三次指定)
会報誌「隨縁」創刊
昭和60(1985)年 3月木下政雄理事長逝去 享年74歳
木下恭輔(アコム株式会社代表取締役)が、二代目理事長に就任
昭和61(1986)年 4月最初の学生寮である奨学会館・木下政雄記念館竣工
平成 4 (1992)年 4月創立者の妻・木下千恵子から、創立者の居宅であった「隨縁荘」の土地、屋敷の寄附を受ける
。平成 6 (1994)年 6月「隨縁荘」の敷地内に、学生寮芦屋会館竣工
平成 8 (1996)年 4月奨学資金給付額の変更 学部生60万円・大学院博士前期課程72万円・博士後期課程84万円
平成10(1998)年 4月奨学生指定大学及び予約奨学生指定高校の拡大指定(大学第二次指定・予約校第四次指定)
※以降の拡大指定・見直しに関しては記載を省略
平成11(1999)年 7月学生寮芦屋浜会館竣工
平成13(2001)年12月学生寮甲子園会館竣工
平成18(2006)年12月事業団30周年記念事業として、学生寮神戸学生会館の建設を議決
平成21(2009)年 3月学生寮神戸学生会館竣
工平成21(2009)年 4月奨学会館を休館
平成22(2010)年 3月予約寮生制度施行
平成22(2010)年 8月内閣府に対し、公益財団法人への移行認定を申請
平成23(2011)年 4月奨学資金給付を休止(大学院生)
平成23(2011)年12月内閣総理大臣より公益認定書の交付を受ける。
平成24(2012)年 1月5日公益財団法人木下記念事業団の設立登記
代表理事・理事長に木下恭輔(アコム(株)相談役)、代表理事に木下勝弘(マルイト(株)代表取締役会長)が各々就任
平成24(2012)年 4月創立者の妻・木下千恵子逝去 享年98歳
平成25(2013)年 4月奨学会館を改装、有償の学生寮として再運用
平成28(2016)年 3月木下恭輔理事長逝去 享年75歳
平成28(2016)年 4月代表理事・理事長に木下勝弘(マルイト(株)代表取締役会長)、代表理事に木下盛好(アコム(株)代表取締役社長兼会長)が各々就任
平成29(2017)年 9月内閣総理大臣より学術研究活動助成事業実施にかかる定款変更認定を受け、定款変更
平成30(2018)年 4月学術研究活動助成事業を開始
令和 6 (2024)年 4月大学院生への奨学資金給付を再開奨学資金給付額の変更 大学院博士前期課程120万円・博士後期課程300万円奨学会館を無償寮として運用甲子園会館を休館
令和 6 (2024)年 10月代表理事・理事長に木下盛好(アコム(株)代表取締役会長)代表理事に小村太一(山王スペース&レンタル(株)代表取締役社長)が各々就任」。
●設立趣意
「昭和11年、私が26歳の時、独立創業しましたので昭和51年が、丁度、創業40周年に当たります。この40年間は戦前、戦中、戦後で随分大きな変化の時代であり、運命的に様々な関連事業を辿り、紆余曲折を繰り返しながら、その折々を想うに自分の能力や努力だけではとても成し遂げられない、今日の環境に感謝し過去を反省しますと、どのような業種の時でも、先ずよきお取引先に恵まれたこと、よき師、よき社員に恵まれたことでありましょう。
その上、両親から頂いた健康な身体と温かい家庭のムードであろうかと思う次第です。とりわけ、人生は自らの努力ではどうすることもできない運命というものがあろうかと思われます。
この点については、自らの計り知れない祖先の積善の余栄かとも感じられたりするものです。わが家は代々天台宗の檀信徒であり、常々傳教大師の「一隅を照らす」という教えをうけており、私も昭和41年以降ロータリアンとして社会奉仕の道を模索しておりました。
このような人生環境の中で、昭和51年を迎え、創業40周年記念祝賀会のテーマとして、全社員に創業の精神として、「信頼の輪を拡げよう」と掲げたのであります。
また、まことにおこがましいのですが、わが号を「隨縁」といたしております。
「隨縁」とは、字のとおりで「えんにしたがう」の意味で、私も生を受けて今年で73年、社会に出て58年になりますが、いずれのとき、どのような人との出会いにも縁によって導かれ援けられて来たように思うからであります。故に縁を常々大切にと心がけたいと思っております。
このような想いから、この記念になる継続的な社会還元になる事業と願って基金を積立て、その利殖で永遠に育英資金の調達をはかり、奨学生にこれを贈る道を選んだのであります。
創立者 木下政雄初代理事長の略歴
明治43年10月3日兵庫県明石市西新町で生まれる
昭和11年 4月呉服商丸糸商店を神戸市三宮で創業
同 17年12月戦争のため廃業
同 18年 2月日輪ゴム工業株式会社入社
同 21年 4月丸糸商店を再開業
同 25年 1月株式会社丸糸商店設立、代表取締役社長就任
同 33年 9月マルイト株式会社設立、代表取締役社長就任
同 38年 6月丸糸殖産株式会社設立、取締役就任
同 48年 7月大阪グンゼ販売株式会社設立、代表取締役社長就任
同 50年10月財団法人木下記念事業団設立、理事長就任
同 51年 3月近畿グンゼ会会長就任
同 52年 3月マルイト株式会社、大阪グンゼ販売株式会社、丸糸殖産株式会社、株式会社丸糸商店、各社代表取締役会長就任
同 53年 8月ジェイ・エル・エイ株式会社(現:山王スペース&レンタル株式会社)、
ジョイ株式会社設立、各社代表取締役会長就任
同 53年 8月エヌエスケイ信販株式会社設立、代表取締役会長就任
同 53年10月アコム株式会社設立、代表取締役会長就任
同 60年3月20日逝去 享年74歳
褒章
昭和42年 1月紺綬褒章受章」
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出典 公式サイト
https://www.k-zaidan.or.jp/index.html